カウンター
R・S・ムスカリ
序幕
暦が千の年に達しようという時代。
竜の息の風が吹く砂漠に、ゴライアと呼ばれる砂の都があった。
都に集まりしは、海千山千の冒険家達。
ある者は夢を叶えて富を築き、またある者は魔物の犠牲となって散り果てる。
そんな彼らの仮宿となるのが、酒場兼冒険家の社交場――通称『アドベンチャーズ・ユニオン』。
冒険家が日の出と共に出立し、日が落ちる頃には帰る場所。
ここユニオンで、酒場のウェイトレスの次に冒険家と接する機会が多いのが、専属工房の鍛冶職人である。
日がな一日、工房で武具の製造に精を出す職人こそ、千夜一夜の武勇伝の陰の立役者。
鍛冶職人は実現する。
――敵意を打ち砕く矛を。脅威をはねつける盾を。
冒険家は求める。
――よりよく魔物を屠れる武器を。よりよく護れる丈夫な防具を。
利害の一致。
工房のカウンターには、今日も客が訪れる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます