第2話 生命力

『ゴキブリ』人間が滅んでも元気に繁殖していくであろうと言われる次期、蒼い惑星の覇者有力候補である。


 この『ゴキブリ』スペックも恐ろしい。

 初速は新幹線並み、スタートダッシュがほぼマックススピードなのだそうだ。

 もう早いの次元が違うのである。

 目で追えるか?

 あのサイズで新幹線並の初速だよ…

 短距離なら地上最速なんじゃないだろうか。


 驚くべきところは、それだけじゃない。

 繁殖力・生命力・身体能力、すでに覇者の風格、丸出しなのだ。

 ゾワッとしたのは、そんなことじゃない。


『ゴキブリ』は年々、殺虫剤が効かなくなっているらしいのだ。

 それも、親に有効だった殺虫剤が子供は耐性を上げ、孫には効かない、そんなレベルで耐性を上げているらしいのだ。


「ねっ? コワいでしょ」


 人間で言ったら、おじいちゃんが食って死んだキノコ、お父さんは下痢になって、孫は美味しく食べている…そんな感じ。


 数世代後には有効な成分が見出さないかもしれない。

 製薬会社が頭を悩めているのだそうだ。


 殺虫剤をかけて確実に仕留めないと、瀕死で卵産まれた日には、もう耐性持ちの可能性大なわけだ。

 みなさん、ゴキブリは確実に仕留めましょう。


 そういえば、今年は見てないな~。

 見たくないけど。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る