04.再会



悠真を見つけ、近寄り


"久しぶり"


と声を発した。



その瞬間

腕を掴まれ、引っ張られた。

ドスッという音と共に

顔が何かに包まれた。

私は悠真に抱きしめられていた。


そして悠真は、耳元で

"陽に会いたかった"と呟いた。


私は驚きのあまり、

"何してるの!!ビックリしたじゃない"

と言いながら振り払った。

その時、悠真の顔をみると

どこか悲しそうな顔をしていた。


後々、悠真から話を聞いていると

私たちが出会った当時から

付き合っていた彼女に別れを告げられ

落ち込んでいた時に、

私に会って話をしたくなったらしく

わざわざ大阪まで来たらしい。


私も、同じタイミングで

大学に入って出来た彼氏に

別れを告げられたばかりだった。


別れるタイミングが同じで

2人して笑いながら食事を共にした。




私はこの時まだ、

自分の気持ちと

悠真が彼女に別れを告げられた

本当の理由を知らなかった。

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