第9話【登校】

「よし、じゃあ行くか」


「おー!腕組んでいい?」


「駄目に決まってるだろ!?」


「てか、マジでキャラ変わりすぎ!」


「あ、学校が近づいて来たら大人しくなるとおもうけど、それでも話しかけに行くから」


「松本さんにとって学校ってなんなの!?

何?首輪かなんかなの!?」


「てかさっきから思ってたんだけど私が快人くんって呼んでるんだから、快人くんも沙耶って呼んでよ」


おい、流すなよ!


「え、そ、それはー」


「それは何?」


「は、恥ずかしいかな?」


「わー快人くん照れちゃって可愛いー!!

でもダメ!

沙耶って呼んで!」


こいつ上機嫌過ぎて逆にウザイ!


「本当に付き合うようになったらな」


「好きです。

付き合ってください」


流れで告白された。


「気持ちは嬉しいですが、ごめんなさい」


俺は落ち着いて受け流してみせた。

よく頑張った俺!

危うく告白を受けてしまうところだったぜ。


「振られたー」


「いや、お前、待つって言ったんならもう少し待てよ」


結構本気で落ちこんでいたのでちょっとびっくりした。


「ぶー、わかったよー」


「じゃあ一ヶ月後に告るからその時に答えだしてね」


「わ、わかった」


「よし行くぞー!」


そう言って松本さんの先導で学校に向かった。


学校が近づいて来た。


「松本さんどうした?」


「何がですか?

いつもどうりですよ快人さん」


言われてはいたがいきなり変わって戸惑っていると教室に着いた。


ここまで来るまでも結構コソコソなにか言ってたやつはいっぱいいたがここを入ったらもっといろんな人が話を聞きに来るんだろうなぁー

やだなぁー


「おはようございます」


松本さんはそんなことを考えている俺をよそに静かに扉を開けて挨拶をした。


何こいつ〜

少しぐらい心の準備させろよ!

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