Promise World 第一章

みあ

Act.0

「――っ」


 誰かに名前を呼ばれた気がして目を開ければ、一面真っ白で何もない空間に居た。浮いているのか、地に足着いているのかすら分からない。

 取り合えず、歩くように足を進めてみる。


「~~、――って……」


 今度は、少しだけ言葉を聞き取る事が出来た。自然と歩みが早くなっていく。


「ひ~~よ、ぼくた――せか……くって」


 あともう少し。

 目前に見えてきた光の塊に手を伸ばす。

 すると、それは弾かれたように光を増して全身を包んでいった。




 次に見えてきたのは、光の向こう側に浮かぶ人影。


「見付けた……」

「誰?」


 問い掛けた先から応答は無く、代わりに差し出されたのは小さな子どもの手。

 無意識のうちに指切りを交わす自分が居た。


「約束だよ?」

「約束?」

「そう――」


 誰とも無い存在に問い掛ければ、相手が一瞬、笑ったように見えた。






――僕たちの世界を救って――



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