第11話 ジークフリート

「早くも大罪の一人ゼパルを倒したか……おまけにベリトと対峙して生きているとは、流石ローランだな」


 何度も言うが、僕はあの変態コスプレイヤーでない。いい加減にして欲しい。


「貴様も死の山に向かうようだな。フッ……よもや暗黒スパゲティが狙いなのか?」


 僕はうなずく。


 元々は、この信楽焼(ジークフリートのこと)が落とした雑誌に書いてあった死の山の記事がきっかけだった。ならば、この男が当たりをつけるのも無理はない。


「……そうか。気をつけるんだな。魔竜ファフニールにはまともな武器は通じない。貴様のデュランダルでも敵わないかもしれんぞ」


 そう言って信楽焼は去っていった。やれやれ、僕の武器はただのバットだ。皆んな勘違いしてる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る