愛に愛され…【完】

第1話 平凡が一番!

ーある春ー


「かーずーみー‼︎」

ドーンッ

「ふふ、おはよう。みゆ」


「今日も、和美は可愛いよねー。」

私は、望月 和美(16歳)

今隣に居るのは、幼馴染の松崎 美結(16歳)。

美結は、栗色のヘアでボブが似合う女の子。

私が男の子なら絶対付き合いたいぐらい可愛いのに何故か彼氏がいない…


「ねえ、和美!桜が綺麗だよーって聞いてる?」

「あっ。何?」

「何ぢゃないよー、もう和美はたまーにボーッとしているんだから…」

「ごめんごめん。」

「桜がね、綺麗だなーって。私達高校生になったんだよねー実感ないわー。」

「そーだねー。」

私たちが通う学校が見えてきたのと同時に周りが煩くなってきた。


〝うわー、あの2人めちゃくちゃ可愛くねー。特に、ロングヘアの子可愛すぎでしょ“


「和美またモテてるねー」

「ほんと勘弁。」と話しながらクラス表を見ると…

「やったー、和美と同じクラスー‼︎」

「やったねー、美結‼︎もう美結が居るなら私それだけで満足。」

「うっれしー‼︎私も和美が居るならハッピー‼︎んじゃ、クラス行きますか⁉︎」

私たちは、1年3組へと入っていった。

‘ガラガラガラ’と扉を開けると30人中もう殆どが教室にいて座ってる状態で、女子はグループを作っていた。

兎に角、男子からは注目され続け女子からは入学して早々に嫌われたみたいだった。

「あーあ、私たち何か嫌われたみたいだねー残念。」とうなだれてる美結は、やっぱり私から見ると可愛いと思えるくらいだった。

「とにかく、空いてる席座っとこーよ。疲れた。」

そうして、空いてる席に座った瞬間に今まで見ていた男子達がここぞとばかりに名前を聞いてくるから、煩くて寝たふりをした。

そうすると、いつのまにか寝てたみたいで目を開けると美結がケータイをいじりながら見てた。

「あー、寝てしまってた。おはよう美結。」

「もーう、和美が途中で本当に寝るからあれから大変だったんだからー‼︎」と頬を膨らませて言って来た。

「美結…可愛いねー。」

「んーもう!」と言いながら照れてる美結を見て、幸せで楽しいと感じてた。

これから3年間こーいう風にずっと2人で居れたら良いと、思ってた。


『ふーん、あれが望月和美か…結構可愛いじゃん。欲しいなあ…』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る