第381話―序章の太陽と月2―
提案を受けて、すぐに冬雅と真奈の二人は2階と上がり準備に取り掛かった。
(ここに戻って来るときが不安でしかたないのは何故だろう。
いや、大丈夫なはすだ。そんな心配をする暇はない、そんな時間があるなら執筆しないと!)
待っている間に少しでもプロットを
そんな包まれた静寂は刹那の速さで破れる。リビングドアを3回ノックの音を立てて開けていく。顔を上げた俺は二人の制服に呆然とさせられるのだった。
「えへへ、クルクルしてお兄ちゃんどうですか?」
「い、いつもと違うと恥ずかしい…それにスカートも」
冬雅は片足で一回転と回り出して両手を広げて左目を閉じてのウインクを決める。そして左の後方から
真奈の発言からして、もう間違いないだろう。いつもの制服と違う。
そして胸の右には猫の形をした銅のエンブレムが飾っていたのを見て俺はある事に確信を抱く。
「コ、コスプレ用…もしかして」
「そのとおーりなんです、お兄ちゃん!えへへ、やっぱり想い人は賢くて鋭い優しい人です!」
からかいの色がない笑顔を見上げて過剰な称賛され落ち着かなくなる。
「そ、そうでもないけど。
べた褒めはこれくらいして、今回もヒロインになりきって協力していく流れかな」
「はい。だいたいそんな所です。
でも今回は違う点を言いますと、お兄ちゃんを知り合って数回だけ程度のわたし達でやることです」
はて、数回だけ程度とはなんぞや?それで疑問が宿った目の訴えに冬雅の白結晶ごとくの頬が薄く赤らめる。
「お兄ちゃんに好意が無かった過去のわたし達を演じて協力します」
やはり雪の妖精が主催するのは必然のサプライズを用意して行うようだ。
彼女達が集まると極まって始まった例年のようないつもの
「お、お兄ちゃん行きます!」
「あ、ああ」
返事をすると冬雅は居間を出る。真奈は割り込まないと冬雅と打ち合わせがあったらしくソファーの
上でおとなしく見守るようだ。
冬雅はドアを開く…開いた時点で本番スタートの合図だと言っていた。
俺に気づいた冬雅は感情を読み取れない顔を俺に向けてきた。
「こんな所で会うなんて…不幸。 山脇さん、こんばんは」
「こ、こんばんは冬雅」
「下の名前を気安く呼ばないでもらえませんか?」
冷たい、そして凍えるような瞳。
淡々として近寄り難い力を発揮したように感じる。
「わ、分かった峰島さん。もしよければレストランで二人ゆっくり話をしませんか?」
「えっ!お兄ちゃんからデートの誘いを…えへへ、もちろん行きますよ。今日は返しませんのでドキドキを始めましょう!」
冷気を感じさせる無感情だったものが両手を上下に振る。まるたでシェイクするように満面な笑みを
浮かべてハイテンションのまま
出た言葉は甘々の声音であった。
「落ち着いて冬雅。あくまで冬雅は、お兄さんとは他人の関係だった…他人だった」
立ち上がった真奈は催眠を掛けるように唱えるような言葉を言う。
「あっ、そうだねぇ。忘れていた…改めて、コホン。
何を言っているのてすか?そんな誘いをしたら捕まりますよ。
そんな軽い人なんて嫌いです」
「そうだよね、ごめん峰島さん。
…演技だと分かっていても傷つく
」
想像以上に心からダメージがあった。
「お兄ちゃん嘘だよ。やっはり演技でも悪く言わないといけないのが悲しいよ。
本当の気持ちは大好きですし手を繋いで将来を語りたいです。
そうです、ここで語ればいいんですよ」
一変して眠っていた好意を開放して至近距離で色々と質問攻め。
「冬雅、お兄さんが困っているよ」
元気で溢れる冬雅を真奈は一声で指摘すると今なにをやっていたのか思い出したように照れ笑いを浮かべる。
次は真奈が実行をする交代された。
「まったく、お兄さんは 」
「遅れてごめんよ真奈。次からは善処するよ」
「それ絶対にしないやつじゃん!?」
真奈と知り合って月日が短いときは敵意を向けられていた。
ツンデレ真奈は珍しいと思いながら俺は小説を向上するために励む。ください
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