第246話―かくしマナ完結―

午前10時頃に真奈がビデオ通話が鳴る。比翼と一緒にリビングでテーブルスマホ画面を見る。

画面越しでも溢れ出る、瑠璃るり玻璃はりも照らす視覚と既知による力が見える。

挨拶も早々に、真奈と比翼の興味を惹かれる話題をするのは

猫の動画である。


「やっぱりスコティッシュフォールドかわいいよね!人気を高いのも納得だよ。真奈おねえちゃん気に入った最近の種類ある?」


『うーん、そこまでこだわりないんだけど。強いて言うなら、

ノルウェージャンフォレストキャットかな?』


「へぇー、気品がある人が選ぶだけあって上品!・・・・・おにいちゃんノルウェージャンプフォレストキャットって何?」


比翼は小声で囁くように尋ねた。

いや、俺も猫にはそんなに詳しくないのだけど。とにかく俺も猫は癒やされると思う・・・種類は二人よりも詳しくないし、内容がそこそこコア向けだと思うぐらいにある。それで心で指摘するが、

ジャンプじゃなくてジャンだよ比翼。

そんな北欧にあるノルウェー国とジャン韓国の伝統調味料で森林地帯な言葉に猫の種類に何故かキャットをつけるのは何故だろう?


『お兄さん大事な話があるんですけど』


インドアからなのか美しい白い頬を赤く染まるのを画面でも分かる。言うべきかと口を動かすだけで声は唸るように発する。

これを画面で見れば、美少女である。美少女ゲーム言えば、夏休みになるとこのすばのゲームplusプラスが出るから予約しないと。時間ロスや金欠病に苛まれていたが余裕があるし、一ファンとして今度こそは買うとしよう。決意は、さておき。


「もしかして、相談か。

悩んでいるなら聞くだけ聞いてあげるよ、もし言いにくいなら席をはずけど」


『ううん。お兄さんや比翼に大事な話です。ワタシを・・・お兄さんの家に泊まらせてくださいぃぃ!!』


美少女で言うところの告白シーンだろうか?恥ずかしさに打ち勝って想いを高く、どこか拙い少女の告白のように。・・・・・んっ、今なんと???


「真奈おねえちゃん泊まりにいくんだ。やったー!もちろんオーケーだよ。ねぇ、おにいちゃん」


「いや、待ってくれ。当たり前のように受け入れないでくれ。

どうして、そうなったか説明をフリーズ!」


テンバって最後に英語で尋ねる俺は羞恥心という黒歴史を新たに一ページまた刻む。

真奈は仔細に説明する。母親が、落ち込んでいるのは俺と合う頻度が減ったからだと。なので真奈を俺の家に泊まらせることになった。食事代や着替えは持参して行くらしい。なるほど・・・これで納得しろと?ねぇ、冷静に考えてほしい!

独身である成人男性の家に、アイドルになれば頂点に輝ける確定したようなJKを同棲をしようとすると。比翼が何を言っているの?と言わんばかりに怪訝そうに

見られると俺が可笑しいのかと頭痛を覚える。


『い、いいかなお兄さん』


「えーと、母親さんや父親さんは知っているの?」


「おにいちゃん話を聞いた?ママ真奈が行くように言ったんだよ」


「それは知っているけど、疑うつもりはないけど信じられないような・・・」


まぁ、疑うつもりないけど慣用句は、ヘイトしないよう予防線を張りイメージを悪くさせないよう

にした疑問。ようするに本当は疑っているが自分は疑っていないが問い掛けている。なにそれ、矛盾し過ぎて精神不安定すぎる。


『パパには暴れるから、秘密に言われているかな。一応、ワタシだって無理だって言ったけど

ママが押して押せば、まかり通るって』


(いや、通らないから。ガンガン行けばオーケーはしないから)


俺は真奈ママ――もとい真奈の母親さんには何を考えているのかと

考え口から嘆息がこぼれる。


「真奈、わるいけど泊まらせるわにはいかない」


『・・・で、ですよねぇ。無理を言ってごめんなさい、お兄さん』


「い、いや。謝ることなんてない。慣れているから」


『無茶な頼むでした・・・えーと、最近ネット通販とかでゲームのソールドアウトが多いですよねぇ。

値段が上がっていて、ニュースでは売上が2倍になっていて』


「真奈おねえちゃん、本当にそれでいいの!」


『えっ?』


ドンと机を叩き腰を浮かせる比翼。なんだか熱い展開になりそうだなぁ。不安が山のように積もる。


「大好きな、おにいちゃんに手を繋ぎたいんでしょう!だったら

素直になりなよ真奈おねえちゃん。

そうしないと、冬雅おねえちゃんや、わたしが取られてもいいの」


『・・・・・ふ、二人はお兄さんが大好きだからねぇ。ワ、ワタシは別に』


前に告白されたのだけどね。とは無粋なのと恥ずかしいので黙っています。誰か止めてください。


「真奈おねえちゃん。後悔は後ですればいいけど、今を後悔をしないで動かないと本当に手に入れないよ」


『あっ!?――うん。そうだねぇ』


心に響き驚愕する真奈は爽やかに頬を緩める。・・・あの、私の顔を熱意を向けられても困るのでありますが。真奈さんは――


『お兄さん!迷惑をかけません。お世話をしますし、何でもしますのでお願いします。泊まらせてくださいれ』


「だ、駄目だあぁぁーー!!?」


揺るぎない信念と想いを持ち、懇願する真奈に対して俺は容赦なく声を上げてそれを否定する。

というか常識的に考えて断るの一択しかない。

そして時が流れて正午が過ぎて午後4時。


「お、お兄さん・・・これから、よろしくお願い致します!」


「ああ、よろしく・・・頼む真奈」


真奈と比翼のJCとJKによる元気や懸想によりゴリ押しされ首を縦に振った俺は今の現状に嘆くしかない。

色々と可笑しい・・・JKが大好きとはいえ成人男性だよ!家に上がり泊まるのを強くお願いされるなんて。こんな事態はマンガにもラノベにもないだろう。


「うわぁー、真奈おねえちゃん。

かなりオシャレして来たよねぇ。

どれだけ、おにいちゃんが

大好きなんですか!?」


フリル純白ブラウスに多分だけどUVカットのカーディガン。

フリル多めで膝丈スカートしているカラーは濃い緑色。生地からして高そうで、俺のためにしたと思うといつもよりもドキッとする。


「ち、違うから!ママが既成事実って作る機会は必要って最高の状態で赴くべきって言われて」


「き、既成事実って」


危ないワードが出て俺は鸚鵡返おうむがえしすると真奈は

首を傾ける。どうやら本人は、

よく分かっていないようだ。

真奈の母親さん、アンタはとんでもない事を考えている。

そんな事にしない絶対に。


「親にも承諾されているなら、とうとう兄者も――」


「移山!その先はストップ。

そんな言葉を言わないように」


「ああ!おにいちゃん童貞どうていでしたからねぇ」


移山の言葉を遮られ思考したと思われる比翼は、またも下品な言葉をする。あぁー、ここ最近は下ネタを言わなくなってきたところなのに!!


「・・・どうして、それを言うかな比翼」


「てへへ、ごめんなさい。おにいちゃんの事だから既成事実を

作るのは不可能に近いよ。

出どころソースは、わたし!」


「へぇー。あの、お兄さん分からない所があるのだけど既成事実って誰も認めざる得ない意味を知っているけど、何を既成事実になるの?」


真奈は可愛く、よく分からないと反応をする。対策を可及的に速やかに講じないといけない政府のようにある俺は、真奈の純真な反応に癒やされるのと同時に驚く。


「えぇー!?まさか知らなかったと。・・・えーと、結婚から逃れない意味かな?」


間違っていない。辞書に載っている定義から離れているが間違っていない。これってオタク用語的な意味があるから真奈には分かると思っていたが純真無垢な彼女には

知らない。ゲームオタクでアニメなども詳しいのに稀有だ。


「け、結婚から逃れない・・・ママ

そんな事を言っていたんだ。

でも、お兄さんの場合そんな事フラグを一つ残さず潰していくタイプだから大丈夫だねぇ」


満面な笑みで俺を見る真奈。

信用してくれるのは嬉しいのだが

危機感を持ってほしいのと返事しにくい言葉はやめてほしいでござるの巻。


(これ普通じゃないよ)


真奈の荷物を俺の部屋に片付けてリビングに下りる。夕陽に染まる

窓からの景色。移山は仕事があることで上で、俺達はソファーで座りアニメ鑑賞。


「お兄さん知っている?かくしごと連載とアニメもクライマックスですよ」


「へぇー、連載も終わるのか。

・・・気になる」


「フフ、電子書籍で良かったらワタシの見ますか」


「いいのか?見れるのは嬉しいけど見られたら困るのとか」


「お、お兄さんなら信頼できますから。それに、共通の話題を出来るのってネット以外だと、なかなかいないから」


ならご厚意に甘えさせてもらうとしよう。かくしごと、父親が娘に職業であるマンガ家を隠し通そうとするハートフルコメディ。

緩い話と思いきや・・・まぁ、心が優しくなれる物語とだけ言えば、きっと伝わるかな。


「二人とも、そのかくしごとを見ているのに早速イチャイチャ始めないで。うるさくって集中できないじゃん!」


「ごめん」


「ごめんなさい」


かくしごとアニメを観ている中で喋る俺と真奈に何をしているのと言わんばかりに避難な眼差しを向けてきた。それから、おとなしく見る。

それにしても、かくしごと完結するのか。真奈や恐らく比翼も読んで談話をするのだろう。

余韻を忘れないよう熱く語る未来が楽しみにしている事に俺は

悪くないなぁと静かに思ったのだった。

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