5話 強敵

今日は模試が帰ってきた。

俺は勿論全教科満点、当然志望校の合格率も最高の95%だ。

「流石だな、マサヤ」

「すげぇよ」

周りは俺を称賛した。

ところが、俺はふと廊下で気になることを聞いてしまった。


「タカキ、今回の模試も満点だってよ。」


「まじかよ。あいつ志望校受かるどころか入試トップじゃね?」


なんだと、

ちがう、

タカキ?そんなやつに入試トップは渡さない

努力がなんだ、俺はそれに才能で勝つ。


頂点に立つのは、俺だ。



そう思いつつも、『自分は努力できない』という事実はマサヤの心をじわじわと蝕んだ。

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