2話 タカキという男

僕は天才だ。

やればできる、という言葉が世界一似合うと自負している。

今まで僕が手にした教科書を含む本は全て覚えているし、なんなら僕はその全ての本を暗唱することができる。

繰り返し繰り返し、何万回と読んだ勲章だ。


ガリ勉すぎて気持ち悪い、そう誰かが僕に言った。

そう言ったお前は今どうしてるんだ?知ってるよ、底辺高校を受験するんだろ。


ザマアミロ、ただ僕が羨ましいだけの癖に。



誰がなんと僕を称しようと、誰がどれだけ笑おうと、最後に栄光を掴むのは神から"才能"を賜った僕なのだから。

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