第17話 美少女くノ一参上!


 第17話 美少女くノ一参上!



「ちっ。

ゴブリンがこんなに繁殖してるとは…。」


「あっ!きゃゃー!!!」


私は東方の【和の国】戸隠忍軍の次期首領(自称)【桜・舞姫】。


遠い地での任務に当たっており、この任務が成功すれば現頭領に成り替わることができるはず(思い込み)。


探索任務のみであり、楽な任務だとタカをくくっていたのだが今、数十のゴブリンとその後ろからオークに追われている…。


捕まれば、どんな凌辱を受け子どもを生まされるだけの塊にされるだろうと想像すると…


胸が高鳴…ちがう!


恐ろしくなり、顔が高揚してしまう!


木の枝から木の枝へ飛び移りながら、逃げているのだが足が付くところに吹き矢が飛んでくる。


一瞬避けれたつもりであったが、一斉に数十本の吹き矢が飛んできて足と肩に二、三本命中してしまった…。


バランスを崩し、落ちたところに信じられない光景を目にする。


「ゴブリンの赤ちゃん…??」


こんな危険な森の中に、2、3才くらいの赤ちゃんがいるもんだからゴブリンかオークだと思っても仕方がないじゃないか…。


『ごっちん!』


「きゃう!!」


ゴブリンと間違えられたことに腹を立てたのか、赤ちゃんとは思えない力でデコピンをされてしまい気を失う…。



ようやく、装備の装着に慣れて【八岐の剣】で三番目の木を試し切りしているところに、くノ一のコスプレをした(胸元が空きすぎて大きな胸が見えすぎているためコスプレと判断した)140センチくらいの童顔巨乳少女が落ちてきた。


落ちてきて人の顔を見るなり、ゴブリンの赤ちゃんなどとほざくものだから、ついデコピンをしてしまった…。


「しまった…。

ちょっと弾いただけだったんだが…。」


すぐに目を回して倒れてしまった忍びの顔を覗き込むと、みるみるうちに顔色が悪くなっていく。


「ん…?


あっ!これか!」


肩や足に刺さった吹き矢を見つけすぐに引き抜くが、抜いた痛みも反応がないくらい衰弱し始めている。


「毒矢かな?」


毒消しの薬は持っているが、気絶しており揺り起こしても起きないため(なぜか幸せそうな顔で)使用できない…。


「魔法か…。」


ステータス上は、魔法が使えるはずであるがまだ使ったことがなく不安である。


「そう言えば…。」


装備の中に、前職の装備が入っていたことを思い出し装備してみることにした。


『大賢者装備!装着!』


破壊竜装備を装着した時と同じように全身を眩しい光が包み込み、大賢者装備が赤ちゃんサイズで装着される。右手には可愛いサイズの【大賢者の杖】を握っている。


「とりあえず…


毒消し!


…。


毒よ消えろ!


…。


ポイズン・ロスト!


おっ!」


ポイズン・ロストと唱えると「ぴくっ」と反応があった。

効いたかと思った瞬間…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る