サラマンダア×マンダラ ~ 神代に在りし最強の魔龍は、現世に人となりて惑う ~
大根入道
序
赤龍
全ての息吹が神の理の中に在った頃。
果ての無い海と、尽きぬ大陸のある場所で一匹の赤い龍が産声を上げた。
赤龍は億千の戦いを繰り広げ、千年の時を生きた。
数多の聖なる
長き身体は空を翔け、輝く鱗は海を駆け、大地にはその声が届かぬ場所は無かった。
ある日。
赤龍は一人の少女と出会った。
人同士の戦場の後にただ一人残された少女は、赤龍を恐れ忌むことはなかった。
赤龍の側に白い髪と碧の瞳の少女が寄り添うようになって、また千年が経った。
人の世から多くの
赤龍と少女の姿も、彼らの住処としていた庵より消えた。
戦いの果てに命が尽きたのか。
あるいは永遠に等しき天寿を全うしたのか。
それを知る者はいなかった。
そして更に長い時が経ち、人はみな彼らのことを忘れてしまった。
そして今。
人の満ちる世界となった現代では、鉄の臭いと共に生きる人の生に神秘は遠いものとなった。
科学という力、そして信仰の中で人は生きるようになった。
それでも、いやだからこそか、神秘の残り香を求めて彷徨う者達がいる。
表の社会と裏の社会で、『神代の力』を振りかざし、権勢を得る者達。
絶えざる闘争は、危難の世となったことで、また激しさを増した。
蘇りし赤龍。
そしてそれを手にした者が現れた時、人ならざる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます