夏の匂いがする

芙雪

ねぇ


街灯の少ない田んぼ道


焦る気持ちと少しの恐怖で何度も走ったこの道


真似して覚えた煙草


朝が来るまでが全てだった


朝なんて来ないで欲しくて


隣では勿体無くて眠れなかった


一緒に見た朝やけ


あぁ、魔法が解けてしまう






私たちの関係に名前なんてなかった。

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