語りつつ過ぐるふたりや秋灯し

【読み】

 かたりつつすぐるふたりやあきともし


【季語】

 秋灯し(三秋)


【語釈】

 秋灯し――秋の灯。「秋の夜にともす灯火。秋灯」(精選版 日本国語大辞典)。


【大意】

 何事かをうち語らいながら、あるふたり組が秋の灯のもとを通りすぎるのであった。


【附記】

 嘱目の句である。そのふたりの構成・関係をどう考えるかにその人の趣味が表れるだろう。


【例句】

 行く舟や秋の灯遠くなり増る 蕪村

 秋の灯人は周易に朱を点す 内藤鳴雪


 秋風や酒肆しゆしに詩うたふ漁者樵者 蕪村

 玉川のうた口ずさむふぐの友 同

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る