もしもの話に











まだほんの、四百年前のこと。


皆がみな、基本的人権なんて知りもしない頃。


むごいことに、百姓の家では人間の間引まびきが一般的に行われていたと言う。


目を開き世の中を見つめることもなく、嬰児えいじのうちにこの世を去る、本当ならば次男、三男となったであろう子供達。



もしも、今が江戸時代で、貴方の家が地方の百姓で、継げる土地に限りがあり、貴方あなた自身も女郎屋に売り飛ばすこと叶わぬ男の性で、そして兄が居たなら……

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