第12話 真っ暗な夜
情報を得てから、少し雑談と言うものをした。
殆どがクオーツの武勇伝を聞くに至ったが、私にはそれも楽しく思えたものだ。
それから程なくして、クオーツの分の食事代も合わせて支払いをし、店を出て広場へ歩いて行く。
晴れていたのに星がなく、暗い夜。
その現象には心あたりがある。
空にある星。
星は至るところに点在しているが、一際大きな星同士が重なるとき、なぜそうなるかは分からないが、空から光が無くなる。
その時は、いつもより魔素と言うものが多くなる。
魔素とは、至るところに存在する、自然界の魔力だ。
魔素を取り込んで魔法を使うのは、魔物と言われる存在が殆どで、人間ではなかなか魔素は取り込めない。
魔物以外では、精霊やエルフと言った類いの者達も、魔素を使う様だが。
人間で魔力が少ない者は、魔素の力を借りることが出来ず、剣士等、魔力を使わない職業に就く者が多い。
その星同士が重なる現象は、天気を読む時に母から教わった。
星の動きを見て、その現象を読む事が出来ると言うことも教わった。
広場のベンチに腰を下ろす。
それから空を見上げた。
星の位置を確認する。
……大体分かった。
4日後、その現象はおきる。
だからこれは強く反応したのか。
この場所に呼ばれる様に、私はここに来たんだな。
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