第23話 電波のこと

「 電波のこと 」


傷を引き受けます、それも親の、なんてあるんだろうか

親の代理をしますと、

そんなこと言って生まれてますか


親の心が電波となってひろがって

その電波に囲まれて育つということかなあ

赤ん坊は全身で電波を浴びなきゃならないしなあ

赤ん坊のとき

親が言うに言えない苦しみにあったとしたら

言葉なんて要らない

無意識に傷が付いて

大人まで残る


電波はひろがるね、円く、等しくひろがっていく

負の電波もひろがっていく、正の電波もひろがっていく

ひろがって、いつかどこかへ届く

輪になって踊る、そうじゃない

解答になっていない、でも、

電波のなかにいる

いつも、等しい母性のなかにいる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る