第2話 如雨露(サン・テグジュペリ篇)

「 如雨露(サン・テグジュペリ篇) 」


飛行機乗りになって

空から

地平線を

どこまでも眺めてみたいさ

風の通り道に沿って

流れていけるよ

きっと

砂の地平線の向こうは

あかく染まるはずだから


約束してくれる?

砂の地平線が尽きて

海は青くみえる

波は

白く

終わることがなく

一匹の動物と

友達になった家に

永く住むこと


目覚めると

波の打ち寄せる音がして

風が透き通るほどに

屋根の上を流れていく


きょうも太陽が出て

影をつくり

鳥は啼かないと

約束してくれる?


庭に一本の幼木を植えて

如雨露に一杯の水を汲む

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