不老不死の少女〜異世界の管理者やってます〜

朱鬼

第1話

 朝起来たらご飯食べて、歯磨いて、制服に着替えて学校に行く。いつもと同じ通学路を通って、学校についたら友達とどうでもいいような話をする。授業を受けて、帰りのチャイムがなったら帰る。




 入学当初は新鮮な気持ちで見るもの全てが輝いて見えた。それでも毎日同じだと見飽きて次第に、なにか新しいものを見つけたくなる。新しいものを見つけてもやっぱり飽きてくる。












 私は昔からそうだった。幼い時から周りの子よりも飽きるのが早いように感じていた。友達と遊んでいても遊びに飽きて次第にその友達にも飽きて。まぁ、その友達とは今は会ってないけどね。それでも中学校の時は、大体同じ地域に住んでいる子とは同じ中学に通うから友達は少なかったと思う。




 それでも中にはもの好きな子もいて私と仲良くなろうと必死になってた子もいたような気がする。でも、高校は違うところを受けて離れ離れになったけどたまに電話をして来たりする。




 まぁ、そんな適当に生きて来た私がまさか通り魔に殺されるとは思わなかったけどね。それでも殺された時は、新鮮な気持ちだったのかな、よく覚えてないけど。


 殺されて次に目を開けたのは何処を見ても白、白、白。一面真っ白な部屋(?)で起きた。












 今私はそんな訳の分からない状況にあっていてもやっぱり、心のどこかで新鮮な気持ちで満たされているのかもしれない。


 そんなことを考えていると、少し先に扉が現れた。




 扉が急に何も無いところに現れたらそりゃ私だって驚くよ人だもの。あっ、私死んだから人じゃないや。幽霊?でも、床(?)の感触はある。やっぱりまだ人かな。まぁ、そんなことはどうだっていいか。




 私はそんなどうでもいい考え事を放棄して、扉に近づいた。扉に近づいたらまさかまさかの自動扉だった。もう、驚かないけどね。


 扉が開いたその先も真っ白な部屋(もう部屋でいいか)があった。




 少し違っていたのは、市役所とかでよく見る机と椅子があって、机の上にはパソコンがあった。それも、ノートパソコン。


 うん、これは誰が見てもおかしい。私しかいないけど。




 とりあえず他に何か無いか辺りを見回したが特に何も無かった。


 そういえば、椅子が二つある。多分私側にある椅子に座ればいいんだと思うんだけど、なんかめちゃくちゃ怪しい。




 まぁ、色々考えていたらやっぱり途中で飽きてきた。


 飽きたから普通に椅子に座ることにした。座ったところで何も起きなかったけど。いや、少ししたら起きた。私が入って来た扉と同じような扉ではなく、市役所にあるような扉みたいなのが現れた。




 扉から入って来たのはスーツを着たサラリーマンだった。ただ、少し違うのはブロンドヘアーの外国の俳優みたいな人だった。その俳優みたいな人の手にはでかい大きい封筒を持っていた。




「いやー、すいません。ほかの方の方が少し長引いてしまって。」




 長引くって、私の他にもここに来てる(?)人いるんだ。




「大丈夫ですよ、私も今来たばかりなので(ごめんなさい嘘です、少し待ちました!)」




「それはよかった。お待たせしているのではないかと少しヒヤヒヤしていて」




 俳優サラリーマン(あだ名これでいっか)さんは少し安心したように笑った。


 少し私の中に罪悪感が生まれたけど、まぁいいか。


 とりあえず、まずここが何処なのかと、私がなんでここに来たのか聞いておかないと。




「あの、お聞きしたいんですけど、ここってどこなんですか?」




「あー、そうですよね。皆さんここに来たら大体最初にここがどこかき聞かれるんですよ。まぁ、強いて言うなら死んだ人達の次の人生を決める役所みたいなところですかね」




 まさかまさかの役所でした。まぁ、見ればなんとなくでわかるんですけどね。


 死んでまで役所に来るとは……生きてた頃は役所なんて行ったことないけどね。


 てか、何気に2つ目の質問してないのに答えが出ちゃったよ。




 そうかーやっぱり私は死んだのか……。


 そんな悲しくないな。あっ、でも読んでた小説の続きが買えないじゃん!、それはちょっと悲しいな……でも、次の人生を決めるってちょっとワクワクしてきたかも。




「えーと、すいませんお名前の方をお伺いしても宜しいでしょうか?本当は最初にお聞きしないといけなかったんですけど……」




「あ、はい大丈夫です。名前ですよね。雨音 美咲あまねみさきです」




「雨音 美咲さんですね。少々お待ちください」




 そうゆうと俳優サラリーマンさんは、持ってきていた大きい封筒の中身を確認し始めたが、途中で困ったような顔をして少し別の担当のところに電話をしてきますと、私に言うと入ってきた扉から出ていった。




 それから少しして扉が開くと、俳優サラリーマンさんが入ってきた。


 俳優サラリーマンさんは私を見ると申し訳なさそうな顔をした。




「すいません、お待たせしてすみません」




「大丈夫ですよ。それで、何があったのかお聞きしていいですか?」




 私は俳優サラリーマンさんが私の顔色を伺っているような気がして聞いた。




「えーと、その気を悪くすると思いますが……すいません、私共の手違いで雨音さんを死なせてしまいました。謝って許されることではないですが謝罪を、すみませんでした」




 まさかの手違いで死んじゃったよ私。




「えーと、大丈夫ですよ。誰にだって間違いとか失敗の1つや2つありますから、気にしないでください」




「……雨音さんにそう言ってもらえると少し心が軽くなりました。これからは雨音さんのように、こちらの手違いで来てしまう人をださないようにします」




「はい、頑張ってください」




 なんか元気をだしてくれたからいいかな。




「それでは、次の人生を決めるにあたってなにか要望はございますか?」




「要望ですか?」




「はい、それによって雨音さんにあった次の人生をこちらでいくつかご提案させていただきます」




 何かないかと言われてもあり過ぎて全然決められない。あっ、不老不死とかなってみたいかも無茶ぶりだけど。




「それじゃぁ、不老不死とかでもいいんですか?」




「はい、一応出来ますが死なないので次の人生を送ることは出来ないですがそれでもよろしいのですか?」




「はい、大丈夫です。不老不死の中で楽しいこととか見つけますので」




「そうですか、分かりました。あ、それと不老不死になるにはひとつ世界の管理を条件として、不老不死になりたいという人達にお願いしているのですがよろしいですか?」




えっと、世界の管理?何それ難しそうなんだけど。世界の管理とか何やるのさ、人口減らしたり増やしたりするの?




「その世界の管理?って難しかったりするんですか?」




「いえ、そんなことはありませんよ。管理する世界に一時的に住んでもらって、何かイレギュラーなことがあったら私に連絡をするとゆうような感じですかね」




なかなか楽でした。ブラックじゃなくて少し安心した。


これなら私でもできるかな。でも、一時的に住むってどれくらいなんだろう?




「あの、一時的に住むってどれ位その世界の管理をすればいいんですか?」




「そうですね…短くて50年、長くて100年ぐらいですかね」




おう……長くて1世紀、少しブラックなところが見えた。でも、何もなければただ生活してればいいんだし楽だよね。


よし、決めた。




「分かりました。世界の管理やってみます」




「そうですか。雨音さんありがとうございます。それでは後ほど雨音さんに管理してもらう世界に説明書と連絡できるように携帯電話を置いて起きます。それと、不老不死となられるので就職というかたちになりますのでよろしくお願いします」




不老不死になったら就職扱いなんだ………驚きだよ!!まぁ、面白くなりそうだからいっか。

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