第4話 初の全面戦争

「許さん!わがクタル魔国に転移したての分際で逆らうとは!」

「我が国は別に貴国の従属国でも何でもないので」

「弱小国は列強に従わなければならんのだ!」

「そのような約束を我が国はした覚えはないので」

「もういい!話にならん!わしは帰るぞ!」

ガタン!

「話にならん、、、か、あいつの方が話にならんと思うがね」

「あの様子だと、本当に戦争を仕掛けてくる可能性がありますね」

「政府は偵察衛星で監視を続けつつ、戦力の再配置と増強を進めるようです」

「そうか、、、」


2月11日 メキシコシティ

「これより、第二回ユーラリカ実務者会議を始める」

「まず宇宙航空部門から」

「はい、まず、衛星関連ですが、GPSを初めとする中核衛星は全て復活、その他衛星に関しても経済部門からの要請に応じて打ち上げています。

次に航空関連ですが、必要性の薄さから燃費改善程度で特に大きな変化はありません」

「次に軍事部門から」

「はい、まず、陸軍ですが、装備の統一ははぼ完了、あとは訓練と弾薬などの消耗品の調達です。次に海軍ですが、ロシア系艦の換装作業や旧式艦の退役は順調に進行しており、今年中に終了します。また、守備海域の増加から駆逐艦級やフリゲートの増強が急務となっています。最後に空軍ですが、一部の特殊部隊を除き、ほとんどが装備の変更を終えました。これからは訓練やミサイルなどの調達など陸軍と同じような感じです。」

「次に経済部門から」

「はい、宇宙航空部門からあったように衛星関連の復活によって経済はほぼほぼ元の形を取り戻しました、これからはロシアやニューオーストラリアへの経済投資でさらなる飛躍が期待できます」

「最後に技術部門から」

「はい、レーザー関連で大きな進歩があり、威力を抑える代わりに燃費を大幅に改善出来ました。従来型のレールガンを含む実弾武器に関しても燃費改善を図っています」

「全部門、軌道に乗り始めた感じだな」


クタル魔国 魔暦1459年(西暦2029年)9月15日 魔都コール

「諸君に集まって貰ったのは他でもない、君たちには我々に刃向かう愚かな者共を滅ぼして欲しい」

「軍務卿閣下!質問があります!」

「何だね?」

「我々は軍学園を卒業したエリートという称号がありますが、我々はまだ一度も実戦経験が全くなく、相手に猛将が一人でも居れば負けてもおかしくないと思うのですが」

「それについては問題ない、今回の相手は蛮国とはいえ、その範囲は我が国を超えると予想されている。そのため兵力は50万を用意した、これならかの蛮族に猛将がいたとしても打ち破れるだろう」

「なるほど、ありがとうございます」


―――――――――――――――――――――――――――――――ついに本格的戦争の予感!陸空軍は今回でやっと活躍しだします

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