第4話 人身御供の聖戦士
空色の長髪を揺らし、ギルドのエントランスを歩く、フェルナンド。
彼は周りの傭兵達から口々に声をかけられている。
「お疲れー」
「また死んだんだって?」
「マジか笑う」
「ドM?」
「やばない?」
「てか体大丈夫?」
…彼は、
「あはは、そうなんですよ…ハハ」
困ったように、笑って…。
ギルドマスターである俺自身も、彼のことは面白いと思ってしまっている。
仕事のたびにおとり役を買い、死に、蘇生させられる戦士、フェルナンド…。
いつしか“人身御供の聖戦士”なんていう不名誉な二つ名までついた。
どう考えても情けない奴。
自分の弱みを丸出しにして─────
いや、むしろそこが彼の強みなのかも。
俺はそう思う。
さて─────俺はフェルナンド向けの依頼を選定する手を休めない。
次は…これにしようか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます