次にどんな展開になるのかが気になってしまって、一気に読破してしまった。
細かな情景描写もしっかりしているけど、そこよりストーリーを楽しんだ感じだ。
青春時代の青臭さがあってよい。
恋愛でのアップダウンや、自分探し、夏休みの過ごし方とか、誰もが感じたことのある葛藤が、ストーリーの中に自然に融合されて、いろんな点で共感しながら楽しめる。
AKBの誰かを主演にして、ドラマ化できたら面白いかもしれないけど、アイドルの恋愛禁止についても触れているので、難しいかな。いきなりラブホテルから始まるし。でももし実写化なら、佐倉マキの配役のチョイスが一番楽しみになるだろう。
あと、この主人公のシチュエーションはかなりオイシすぎて、ドメカノの主人公とか、村上春樹の小説での簡単にキモチイイことができてしまう主人公らのような立場にも近いから、これまで恋愛における甘酸っぱさや幸福を味わったことがない人には、ヒットしないかもしれない。こじらせた人には、かのレビューのように「孤独なサラリーマンのイカ臭い妄想小説」と表現されてしまう可能性はある。ただ、恋愛の楽しさを味わったことがある人なら、受け入れられるし、楽しめるし、ハマる可能性は大いにあるだろう。これから青春を謳歌しようとしている10代にもウケるとは思う。それはどの作品も同じかもしれないけれど。