詩になりきれない何か

吉城チト

第1夜 Moon Night

夜は長い

月あかりが運ぶのは孤独と悲壮

夜は長い

闇夜が運ぶのは後悔と絶望

たった一夜をわたしは越せない



目を覆っても、耳を塞いでも、手でわたしを抱き締めても、包容する孤独はわたしを離さない



月が眩しくなり、おもわず煙を吐く


それでも孤独は、悲壮は、わたしを照らした

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