渡る世間はヅラばかり

プロローグ

 生き残った蝉の僅かな余命の声が弱々しくなる夏の終わり。片付けた宿題と楽しい

思い出だけが残った夏休みから2ヶ月が経ち、学校に向かう準備を進める。


 いつものミント味の歯磨き粉で歯を磨き、

アイスコーヒーとバターを塗ったトーストを

朝ご飯として食べ終えた僕は玄関で靴を履いている。


 高校に向かうのは憂鬱な気持ちもあるが

久しぶりに友達と会える機会でもある。


山中やまなか 駿しゅんはカバンを持ち、いつも通りの服装で玄関のドアに手をかける。


 その扉の先がいつも通りではないことに

ドアの先の光景を見て、駿は気付くこととなる。

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