evilsureiya 邪悪を斬る帝国の剣

環咸

序章 プロローグ

動き出す歯車

村が一望できる花畑の丘に1人の少年と2人の少女が居る。

少年は白い肌着の上に腰丈の青いチュニックを着て、白い長ズボンを履いた、

中性的な顔立ちをした、銀髪のウルフヘアで真紅の瞳をした少年で、

名はジークヴェルト・レイフォードといい、王都の近くにある辺境の村の出身で、

父は王国を救った英雄ギルヴァード・レイフォードで、

母は辺境最強の女魔法使いドロシー・レイフォード。

そんな二人から生まれたジークヴェルトは母譲りの魔力を持ち、

幼い頃から父に剣術を習っていた。

2人の少女のうちの1人は青に白いエプソンドレスを着て、金髪のロングヘアで碧い瞳をした美少女で、名はアンナ・ヴェルニカといい、ジークヴェルトと同じ村の出身である。

もう1人の少女は青いセーラーワンピースを着て、茶髪のセミロングでブラウンの瞳をした少女で、名はメリル・レイフォードといい、

ジークヴェルトと同じファミリーネームだが、髪や瞳の色が違うのは彼女が義理の妹だからである。メリルは元奴隷であったが、ジークヴェルトの父ギルヴァードが奴隷解放をした際に連れて帰って来たのである。そんなメリルも今ではアンナに引けを取らない美少女に成長している。


「ジーク、もうそろそろだね」

「ああ、そうだな」

「私、何だか緊張してきたよ、兄さん」

「ジークはやっぱり戦士ウォーリア剣士ブレイダーが良いの?」

「そうだな、父さんみたいな戦士になりたいからな」

「もし、ジークが戦士か剣士なら私も同じが良いかな?」

「わ、私は魔導師ウィザード治癒術士ヒーラーが良いかな?」

「メリルは母さんから魔法とかを教わっているから、良いかもしれんな」


3人が今話しているのはこれから行う『天職の儀』の事である。

天職の儀とは教会で行われる16歳の若者が行う儀式である。

この王国ではその儀式は義務化されており、必ず行わなければいけない。


「それじゃ、2人共教会に向かうか」

「うん、楽しみだね」

「わ、私は今でも緊張しています」


3人はドキドキワクワクしながら、教会に向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る