第15夜 口の中の砂

いかにも小さなさびれた遊園地にありそうな小屋の中にいる。木造のみすぼらしい小屋だ。

私といとこは小屋の中で列に並んでいる。

ようやく自分たちの番が回ってきた。どうやら射的のゲームらしい。目の前の机の上に的がいくつか置いてあって、引き出しの中から好きな輪ゴム鉄砲を選んで的を狙うと老婆が説明した。机の上に置いてある的は手を伸ばせば届くような距離にある。これでは全弾命中してしまうではないか、一体どういうことだろうと思っていると老婆は輪ゴム鉄砲の使い方を説明しないまま外に出て行ってしまった。

出口のところでこちらを見てにやりと笑い、そのまま姿を消した。職務放棄じゃないか、まぁ輪ゴム鉄砲くらい説明がなくとも使えるだろうと思って、いとこと射的に挑戦するが、びっくりするくらい威力がない。的にあたっても的がびくともしない。というかどこに輪ゴムをかけていいかさっぱり分からない。

ゲームを諦めた私といとこは小屋の外に出た。




場面は変わって、私は皆とサッカー場のグラウンドを出て観客席に移動している。ところが観客席の入り口にはちょうど膝と、お腹の高さのところに棒があって、上の棒を乗り越えるか下の棒をくぐるかしないと通れない。

私は地べたを這って通ろうとするが、背中の何かが引っかかって進めず、地べたの砂がいっぱい口に入ってしまった。私はいつ背負ったのか覚えのないナップサックを背中に背負っていて、それが引っかかっていたのだ。

口の中の砂をぺっと吐き出して私は棒の上を乗り越えていった。


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