14.話題は「武闘祭」へ

毒攻撃を得意とする魔物のスタンピードを難なく片付けたサヤは、速攻で「テリュカ」に帰り、ギルドで大量の魔石を預け(その際、コロナが物凄く嫌そうな顔をしていたが)、すぐにサヤは家に帰宅した。

が、サヤが家に帰宅した時にはまだ誰も帰って来ていなかったので、サヤは軽く掃除をして来客の為の準備をしながら、ラナ達の帰りを待ち、数分後にラナ達も大量の食材を持って帰宅してきた。


その後は、サヤがメインで、ラナがお手伝いをしながら夕飯を作り、出来た夕飯をみんなで一緒に食べ、カリンがこの家の食材全て食べ尽くさん勢いで食べ始めたのを皆で止め、そんなこんなで今はサヤは1人皿洗いをし、ラナ達はガールズトークに花を咲かしていた。


「そう言えば……もうすぐ「武闘祭」だよな!」


最初は何気ない世間話だったが、話題はやはりもうすぐ「テリュカ」で開催される「武闘祭」の話になった。


「だね〜!今年は誰が優勝するんだろ〜!」


「何でも、今年は周辺諸国から、あえて王侯貴族達に護衛の冒険者達も参加してもいいって話がきてるらしい」


「おっ、カリンがこの手の話題に詳しいなんて珍しいな」


「私のお父さん。国の文官でこの祭も担当してるから」


カリンの回答に、皆なるほどと納得する。カリンの父は確かに「テリュカ」の優秀な文官の1人で、次期宰相候補とまで言われる程の人物である。


「そういえば……サヤさんは「武闘祭」には参加されないんですか?」


「えっ?私?えぇ……まぁ……恐らく……」


突然話を振られたサヤは何故か少し曖昧な感じにそう答える。


「そっか〜!まぁ、サヤさんが出たら確実に優勝だもんね!」


「それは間違いない」


リコの発言に、カリンも同意するように頷く。


「けど、お母さんって一度「武闘祭」に優勝してなかった?確か、家にトロフィーがあったよね?」


「えぇ……まぁ……一度だけ出場した時に……」


シアの問いにまた再び曖昧な言葉で述べるサヤ。しかし、それを聞いたマルシアが、その時の話を聞かせてほしいと迫ったので、サヤは苦笑を浮かべながら、その時の事を語り始めた……

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