魔法少女ヲタの敵役の話
錦蓮
魔法少女に会うために
魔法少女。それは現代に居ながら誰も見たことの無いもの存在はアニメの中のみ。
だがアニメの中だけならばはいってしまえばどうってことないのでは無いだろうか?
こんな危険な考えを持った1人のヲタクが1人テレビに突撃して...消えた。
本物のアニメの世界が目の前に広がっている。あんな馬鹿みたいな方法で入れるのならもっと早くにやれば...。さてどうするか
魔法少女に2番目に近い存在はなんだ?
そうだ僕は敵の幹部になる。これで物語に介入できるだろうか?
「それにしても本当にアニメの世界そのままだ。」
僕の思う最高の魔法少女モノは敵が物語のキーになるタイプ、そしてダークなものだ。
敵になるためにはまず敵の本部を探さなくてはならない。
でもまぁ何回も見たこのアニメ場所を間違えるはずもない。一直線にアジトへ向かう。
実際に見ると意外とデカい、これでよく大丈夫だったなと今更思う。
周りを見渡す。倉庫のようなところかと思っていたがだだっぴろい屋敷だ。丁寧にインターホンを鳴らす。
「どちら様でしょうか?」
(確かここの屋敷の主人が黒幕だったな)
「少しここの御主人様に話があるのです」
「そうですか。今呼んで参ります」
「その間僕は何処に居れば?」
「あぁ、客室へどうぞ」
客室へ通され、暫くして主人がやってきた
「さて、なんの用でしょう」
(あれ?仲間に入れて欲しいってどうするんだ?)今更気づいた、まだ暴れてすらいないのに、『仲間にして』なんてどうゆう了見だ
「いや...あ!僕家が無いんです。少しばかりでいいので止めていただけないでしょうか?」
忘れていたテレビから来たのだから家などある訳ない。危なかった2つの危機を一気に攻略して安心する
「ほう...。まぁいいでしょう、奥の部屋を使いなさい」
「ありがとうございます!」(確かそこの手前が悪役の集会場だった気がするな、いい部屋だ!)
思った通りに隣の部屋から話し声が聞こえてくる。事故に見せ掛けて突撃して仲間に入れてもらおうか。
《ガコッ!》
「「「「!!」」」」
「あ、すいません!」
主人と3人の幹部が何か話していた。女と男、そして...幼女?
「なーにしてるんだい?」
女が寄って来た。
「ちょっとふらついちゃって、すいません」
「あらそうなの!病弱だねぇ」
「なんの話しをしてたんですか?」
「あぁ魔法少女をどうしようか、って話さ」
「それは言っていいんですか?」
「まぁ君は...いいや、」
「僕その話すっごい気になります!仲間に入れてください!」
「...そうかい。いいかい?ここの主人?」
「いいんじゃないかな?どうせここなら誰も知らないことはないしな」
(入れた。やっとだ、夢の中の夢の様だ!)
「ただの人間でもまぁなんとかなるかい?」
「ならないな...。何がいいだろうか」
「何が?」
「力だね。」
「変化能力が欲しいです」
変化は万能だ民衆に紛れることもできるし仲間割れを誘発する事も出来る。
「いいだろう。奥の部屋で待っていなさい、いいね?」
「了解です。」
これで僕もれっきとした敵の幹部だ、待っていよう。
疲れて床に座った矢先にガス漏れのような音が聞こえてきた。なんの音だろうか、心無しか呼吸がしづらい気がする。いや本当にしづらい、なにを吸い込んでいるのか分からない少なくとも今まで出会ったことの無い気体であることは間違いない。
そんなことを考えながら僕は床に倒れた。
魔法少女ヲタの敵役の話 錦蓮 @nisiki_00
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