『泣きそうなお空さん』
やましん(テンパー)
『泣きそうなお空さん』
あれ、お空さんが泣きそうだよ。
うわあ、もう、いまにも、大粒の涙が溢れそうになってる。
「どうしたの、お空さん、なにか悲しい事があるならば、
やましんが聞いてあげるよ。そんなに大きな涙を出したらば、街が水没してしま
う。 ほら、そこの『雲』さんで、涙を拭いてください。」
『ぐすん、ぐすん。やましんさん、じゃあ聞いてください。
最近、人間が出す煙は、昔よりキレイになったというけれど、それでも、こんな
に毎日『排ガス』とか、『二酸化炭素』とか『午後二時五分』とか吸ってたら、涙
がいっぱい、出ちゃうんだ。』
「午後二時五分?・・・・・ああ、PM2.5とかだね。そうなんだ。どうしてあげたらいいのかなあ・・・」
『人間とおなじだよ。まず、目薬を差してくださいな。それから、『ますく』をくださいな。』
「ふあ~~。ううん・・・・・・・・」
やましんは、考えました。
まずは、自由自在に飛べる飛行機に乗って、お空にあがるのです。
そうして、地面とお空をぐるっと反対に向けて、目薬を、お空さんに、『ぽと
ん、ぽとん』と、落とすのです。
それから、大きなマスクを、なんとかして、かけてあげるのです。
でも、これは、難しそうだなあ。
どこが、お口かわからない。
きっと、全部がそうなんだ!
ああ、そうだ、大きなお山とか、高い木とかに、ひっかけましょうか。
でも、飛行機がひっくり返っても、お空と地面は変わらないぞ。
目薬は、お空と反対方向に行ってしまう。
「むつかしいなあ、お空さん。どうしたらいいかなあ・・・」
お空さんが言いました。
『うん。でも、そうやって一生けんめい考えてくれると、うれしいよ。もう少し
頑張る。でも、あまり長くは持たないよ。』
・・・ おしまい
************ ⛅ ⛅ ⛅ ************
『泣きそうなお空さん』 やましん(テンパー) @yamashin-2
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます