第4話

「おう」

「やっくんだったんだ」

「なんで?」

「いや、知ってる人が隣でラッキーてなだけ」

「そうか」

弥彦は、美夕の冷静な態度に「昔と変わったなー」と思った。

そして、悟は椅子に座りあくびをした。

「ん?、やっひーじゃん」

「おう」

「ほら美夕!」

「なに!」

「せっかくだし話そうよ」

舞花は、昔のまんまで元気な所が「変わってないなー」と弥彦は思った。

そして、弥彦は舞花が昔のまんまで少し良かったと思った。

それもそのはず、弥彦は先程変わった美夕を見て、これで舞花まで変わっていたら話しずらかったので良かったと思っていた。

「ところで舞花」

「どしたーやっひー!」

「バスケはやめたの?」

「いや、今もやってるよ」

「まだやってるんだー」

「うん!」

弥彦と舞花は、楽しそうに話しをしていた。

それを聞いていた悟は、弥彦に強い眼差しを送った。

そして、それに気付いた弥彦は、悟の眼差しに寒気を感じた。

「それでは皆さん、ご起立ください」

入学式の司会が新一年生に立つように言うと、新一年生は一斉に立ち上がった。

そして、目の前のステージに一人の男性の先生が立った。

「それでは、学校長の言葉」

校長先生がマイクを持つと司会の人が「ご着席ください」と言うと、新一年生は一斉に座った。

「皆さん、こんにちは!」

「・・・」

「あれ、緊張しているのかな、それでは改めましてこんにちは!」

「こんにちは!!!」

「いい返事ですよ」

金代高校の学校長が、一度「こんにちは」と言ったが無言だったので、改めて「こんにちは」と言うと、大きな声で「こんにちは」と返ってきてうれしそうに校長先生はしていた。

その後、学校長の言葉と各クラスの担任の先生の発表とこの後の流れを司会の先生が生徒達に伝えて入学式は終わった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る