第9話

「人はタダで殺したい人を殺せるってなると、まるでコンビニでドリンクを買うような感覚で依頼をしてくるんだよ。きっと、本当に殺すって思ってないんだろうね。自分の発言に責任を持たない人が増えたなって思うよ。きっとインターネットが普及して、匿名で自分の思ったことを発信する機会が増えたからなのかなって思うんだ。君はどう思う?


で、依頼者に殺した報告をすると100%驚くんだよね。本当に殺すって思わなかったって。そして、依頼者はほぼ全員、精神を病んでしまうんだよ。不思議だよね、自分で手を下してる訳でも無いし、自分の願いが叶ってもいるのに。だから最近、殺される人が少し可哀想に思う事もあったりして。でも心配しないで。君の事はしっかりと殺してあげるから。そろそろお喋りもやめようかね。じゃあ、おやすみ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る