第44話 行列か閑古鳥

えー、只今俺は大きい柚葉のクラスまで、学内の廊下を歩いています。

で、小さい柚葉が俺の左腕に自分の腕を絡めてきます。

で、俺と小さい柚葉の後ろには、由奈さんが歩いてます。

その由奈さん、何故俺と柚葉の後ろを歩いているのか?

機嫌が悪い?、いえ、違いますよ。

俺が嫌になり距離を置く?、それも違いますよ。

では何故?

それはですねー



「明菜に今の柚葉ちゃんの姿、ラインで送らないと(嬉し)」



です。

そうなんです。柚葉はウェディングドレスを着て、俺の腕に絡みついてます。

そんな柚葉のウェデングドレス姿、もうですねー、似合いすぎているほど似合ってますよ。

ですから、廊下をすれ違う人達からは、「わあ」とか「えっ」と驚く声の後に必ず、「綺麗」とか「可愛い」なんて声が聞こえてきます。


なので、柚葉とすれ違う人達から、女神や天使を見ているような視線を浴びます。

が!俺は別の意味で視線を浴びます。



「このやろー!」

「羨ましいぞ!」

「地獄に落ちろ!」



などなど。もうーですねー、恨み妬みの視線が痛いですよ。俺は。

で、由奈さんが俺に



「しょうがないわよフミ君。柚葉ちゃん、本当に似合ってるもの」

「そうでしょうけど(ため息混じり)視線が痛いですよお〜(泣)」

「じゃあ、私もウェディングドレスを借りて、フミ君の隣を歩こうかしら?(笑み)」

「えっ⁈由奈さんが?」

「そうよ。悪い?」

「いえいえ、けど‥」

「けど‥なに?」

「さっきの催しの所、小さい子がメインだから、由奈さんが着れるのあまりないんじゃないですかね」

「そう?」

「ええ。あっ!あれなら、展示してあったあれなら」

「え?」

「セー○ラー○ジュピ○ー‥‥‥バシッ!」



俺が全部言う前に、由奈さん、俺の頭を叩きましたよ。



「///そんなの着れるわけないでしょう!///」

「いててて。で、しょうね」

「///まったく‥‥‥けど‥フミ君だけなら///(小声)」

「えっ?何か言いました?」

「///べ、別になにも、ね///」



由奈さん、何故か恥ずかしそうにうつむいちゃいましたよ。

まあ、そんなこんなしている内に、柚葉のクラスが近づいてまいりましたよ。

で、俺、柚葉のクラスの喫茶店が人気あるかどうか心配になりました‥‥‥けどね、

こう言う時は、だいたいパターンが決まってるのか知らないですが、行列が出来るほどの人気か、閑古鳥が鳴いてる程の不人気かのどちらかではないかと。


で、柚葉のクラスが見えました。

そこには‥‥‥



「お?‥‥‥おおおー!人が並んでいる!」



行列が出来でしたよ。



そのころ、柚葉達のクラスの催しの喫茶店内は賑わっていた。





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