第39話 頬にチュッ♡
大きい柚葉こと、松塚 柚葉の通う高校の学園祭の日が来た。
この学園祭は土日に開かれているが、土曜日は俺が仕事が有り、日曜日に行く事になった。
学園祭に行く当日の朝早くから、俺は大きい柚葉に寝ている所を、起こされた。
「お兄さん、お兄さん。起きてよ。お兄さん」
「‥‥‥う〜ん‥柚葉?‥‥なんだよ?‥」
俺は柚葉の声に上半身を起こしたが、まだ寝足りなく、体がフラフラと半分寝た状態で、柚葉に答えた。
「お兄さん、また学校まで、車で送ってもらえる?」
「‥‥‥学校?‥いいよ‥‥グウzzz」
「あっ!お兄さん!」
柚葉の声が、まるで子守唄の様に聞こえた俺は、上半身を起こしたまま、また寝そうになった。
それを見た柚葉は、俺の肩に両手を置くと、俺の体を揺さぶりながら
「お兄さん!お兄さん!」
「グウZ zzz‥」
「もうー!だったら!」
柚葉は自分の顔を俺の耳元に近づけると、少し甘えた様な声で、
「あなた♡起きて♡朝よ♡」
「‥あ〜‥ムニャ‥クウゥzzz」
言ってきましたけど、俺は起きませんよ。
と言うか、この柚葉の技、何度もやられてますから、俺、この技には免疫がついたみたいで、また寝てしまいます。
で、柚葉は困りう〜んと悩み、今度は辺りを少し見渡すと、顔を急に赤面しだし、
「もう、こうなったら」
また、柚葉は俺の耳元で甘い声でささやきます。
「起きて♡朝よ♡‥(ちょっと赤面しながら)でないと♡‥」
「‥‥‥チュッ♡」
「あ〜‥えっ‥‥‥な、な、ななあああ!」
俺の頬にキスをしてきましたよ。
最初、柔らかいなにかが頬に触れているな、て感触だったんですが、薄眼を開けると柚葉の顔がいつもよりも近くあるので、俺、ビックリしてベッドから転げ落ちましたよ。
「ゆ、ゆ、柚葉!、い、今なにした?(焦っ)」
「う〜ん‥ほっぺにチュッ♡」
「!」
「だってお兄さん起きないんだもん。けど♡お兄さんにキスしちゃった♡」
ご満悦の柚葉さんがそこにいましたよ。ええ。
で、
「お兄さん、それよりも学校に送ってもらえない♡?」
「それよりも、て柚葉、お前、俺にき、き、キス‥(さらに焦っ)」
「早く起きてね♡お兄さん♡」
柚葉、なんだか上機嫌で、リビングの方に行ってさまいましたよ。
俺の部屋には、唖然とした俺がベッドの横に居て、キスされた頬に手を置く俺がいましたよ。
これは今日の学園祭はなにかとんでもないことが起きる予感です。(焦っ焦っ焦っ)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます