君と僕と春
一章 季節は巡り、冬から春へ
第一話 もうすぐ冬が終わる
明日は終業式。
長かった高校一年生の期間も、明日で終わる。
今年の冬は、本当に色々なことがあった。
僕の彼女――『
本当に色々なことがあって、僕は自分自身が泉さんの事が好きだと思っているのか分からなくなった。
結局、仲直りはできたけれど、僕が泉さんをどう思っているのかは、まだ分からない。
でも僕たちは一緒に過ごすと決めた。
僕は泉さんが、泉さんは僕が、好きかなんてどうでもいい。
僕は泉さんがいてくれないと独りだ。孤独が辛い。
だから、泉さんがそばにいて欲しい。
泉さんは家庭の事情で、家族と過ごす事が難しい。だけど、独りでは生活できない。
だから、僕が一緒にいて欲しいと思ってくれている。
お互いにお互いが必要だから、そばにいて欲しいから、一緒に過ごす。
それで、十分だ。
僕は今になっても、泉さんに対する自分の気持ちが分からない。
これは泉さんも同じだろう。
それでいい。
僕は泉さんのことを「泉さん」と呼び、泉さんは僕の事を「
まだお互いに下の名前で呼び合うのは恥ずかしいけれど、手をつなげるようにはなった。
こんな今の日常が、僕は結構気に入っている。
もうすぐ、三学期が、冬が終わる。
短い春休みを満喫して、高校二年生になったら、僕は変わるのだろうか?
春休みが、高校二年生になるのが、楽しみだ。
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