-Ending then

昼行灯

第0話

 2XXX年、世界は一度終焉を迎えた。


 突如世界各所現れた黒い柱、柱は眩い閃光を放ち、何の暗示か、それともこの世で最も有名な宗教の話を模してなのか、たった七日間で世界を作り替えた。


一日目、天高くそびえる黒い柱が眩い閃光を放つ。

二日目、建造者不明の教会が建つ。たった一夜にして建てられた教会は、既にあった建物を押し潰すように建てられており、突如として家を失った人々がもはや瓦礫と化した家を呆然と眺めていた。

三日目、一部の人の体に覚えのない紋章が浮かび上がる。掌に紋章が浮かんだ人物が、何気なく空に手を翳すと、ある者は炎が、またある者は雷が、自身の掌から放たれるのを見て腰を抜かした。

四日目、町の住人が増えたようだ。同じ言葉ばかり繰り返して喋る覚えのないクラスメート、町中を徘徊する見たことのない生き物、怪物に襲われた少女を助けた青年が非業の死を遂げたが、数時間後その青年は教会で目を覚ました。

五日目、謎の本が届けられる。ゲームブックと書かれたその本には“あなたはプレイヤーに選ばれました”の文字。

六日目、プレイヤー達に“黒の柱Endingを目指せ”と、通達が来た。そこで君たちは本に綴られていた言葉の意味を大方理解する。

七日目、世界はやけに静かだった。


かくして、コマンドと呼ばれる特殊能力を得た人々は、プレイヤー、もしくはゲームを滞りなく進めるための運営として、ゲームとして造り替えられてしまった世界でEndingを目指すことになったのだ。

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