疑似疑似

蜜海ぷりゃは

疑似

疑似精液が、流れ出た。


疑似の膣から、流れ出た。


疑似の男と、疑似の女が、


疑似の性交渉を経て、


疑似の男性器から、それは、


擬似的に吐き出されたのであった。


そこは、疑似のベッドの上であった。


疑似の家の二階にあって、


疑似の家族が暮らしていた。


それぞれが、疑似の学校へ行き、


疑似の会社へ行き、


疑似のテストを受けたり、


疑似の仕事を受け持ったりして、


疑似の成果を上げているのだった。


付近には疑似の海があって、


疑似の池や疑似の森もあった。


疑似の大地は連なり、


疑似の国として、成り立っていたのであった。


疑似の星。


疑似の銀河。


疑似の宇宙の中で。


今もなお、動き続けている。


擬似的に。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る