第3話 FM電波

子供のころ、俺の住んでた家は10階建てのマンションの2階であった。


当時できたばっかりのマンションだったので決して幽霊などの曰く付きの物件では無い。


その中で不思議なことがあった。


俺の部屋は1番北側に面していた。


俺は部屋にいる時はいつも、趣味であるFMラジオを聞いていた。


FMの電波と言うものは、直進性が強いものと聞いている。


だから俺の部屋に誰かが入ってくるときにはFMラジオの電波が遮蔽れて少し「ザッ」と言ったような音に邪魔されて聞こえる瞬間がある。


これはよく母親が入ってくるときに「ザッ」と言う音がして、音楽などが途切れて通り過ぎたら普通に戻るので、子供心に「なるほどな電波は人間が通ったら遮蔽されるんだな」と理解していた。


しかしこれが時々不可解なことに家に俺1人しかいない時にも時々「ザッ」と言う音がする時があった。


俺は「また誰か入ってきたのかな?」と思って振り向いて確認してみるけども誰もいない。


当たり前だ、俺一人しか家にいないからだ。


全く怖いと言う雰囲気はなかったが、「何か目に見えないものが今通過したんだろうなぁ」位の理解をしていたと思う。


多分、霊感があれば振り向いた時に何か見えたのだと思う。


それが霊なのか、もののけなのかは今もってわからない。


小学校6年生の話

オチなし

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