序章

転生しました



私は陽だまりのような温もりの中で目覚めた

周りを確認するか、気持ちがいいしもう一度寝てしまおうか、と悩んでいると頭上から声が聞こえた


「あら、起きたの?」


その言葉は聞きなれない…けれど、優しく心地の良いものだった

私はこの声の主である金の髪に赤の瞳の美しい女性に抱っこされているようだ


…いや、恥ずかしい!

びっくりして目も覚めた

とにかく降ろしてもらおうと呼びかけるが…


「あーうーだぁ!」

「ふふ、ナターシャったらご機嫌ね」


私の口から出たのは赤子の声だった

…いや、そうか

私は転生したのだったな…

ということは、この人は私の母親か…?


「まぁ、ナターシャったら黙り込んでどうしたの?それに、この子全く泣かないし…もしかしてどこか悪いのかしら…!」


天界でのことを思い出していると

私の母であろう女性が急に慌てはじめた

どうしたのだろうか…?私の反応がないからか?赤子は泣くものだしな、とりあえず泣いておこう


「おぎゃぁおぎゃー」

「あらあら、よーしよーしいい子ですねー

あぁ、よかったわぁ」ほっ


(ふぅ、これでひとまずは安心だな)


しばらくして私が泣き止むと母─たぶん─はメイドを残して部屋を出た


そう、メイド…メイドがいるのだ

しかも、さっき出ていく時に見たが母が着ていたのはドレスだった

こういう点を踏まえて考えるに、どうやらうちは貴族らしい

貴族でないにしろ相当裕福な家だろう

部屋も広く、シャンデリアや天蓋付きのベッドとTHE・貴族という感じだ


ひとり物思いにふけっていると、メイドが部屋を出ていった


どうしたのだろうか?

なんにしろ、幼い子供を部屋に1人にするのはどうかと思う

まぁ、とりあえずせっかく1人になれたのだからステータスを確認してみよう

私は心の中で『ステータス』と念じた


すると、ブォンという音とともに画面が現れた


ほぉ…どれどれ


━━━━━━━━━━━━━━━

ナターシャ・フォン・テスタント Lv1


年齢:0歳

性別:女

種族:人族

状態:良好


体力 9,999,999/9,999,999

魔力 9,999,999/9,999,999


--属性--

火Lv1 水Lv1 土Lv1 風Lv1 雷Lv1

氷Lv1 光Lv1 闇Lv1 空間Lv1 無Lv1


--異能--

治癒 身体強化 鑑定 創造 超成長 アイテムボックス 完全記憶


--スキル--

肉体的苦痛耐性Lv6 精神的苦痛耐性Lv6 毒耐性Lv5 睡眠耐性Lv5 体術Lv4 剣術Lv4 家事Lv7 器楽Lv6 思考加速Lv4 気配感知Lv4 気配遮断Lv4


--加護--

主神 魔法の神 創造の神 武勇の神

生命の神 英智の神 書物の神 酒の神 食物の神 料理の神 音楽の神 衣服の神 恋愛の神 芸術の神 忍耐の神etc.

全ての神


--称号--

神々の愛し子 神に選ばれし者 神の御使い 世界に愛された子 転生者 闇を抱えし者 真実を見る者 演じし者


━━━━━━━━━━━━━━━



(はあ!?)

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