未来への別れ


^ご用件は何でしょう?^


 1LDKの部屋

 男は机の上にある小さな人工知能の電源ボタンを押した。円柱の形をした人工知能の機械的な男の声が何もない部屋に響いた。男はこいつに‘ミライ`と名付けている。


男が何も言わないでいるとミライ


^何かお話ししましょう^


「じゃあ、お前は誰」

^ミライです^

「今は何年」

^2064年です^

「ミライの好きなものは」

^あなたです^

「なんで?」

^私に名前を付けたのがあなただけだったからです。^

「そっか。ごめん…突然だけど、母親に連絡して」

^おかけしましたがつながりませんでした^

「そっか。そうだよな。」


 そう言うと男は上着を脱いで半袖になると机の上にあるビニール袋の中からコンビニ弁当と酒を出した。


「なぁ。なんでこんな暑いんだよ」

^私にはわかりません。^

「なぁ。外が凄いうるさいんだけど…なんか起きてんの」

^私にはわかりません。^

「ミライ…」


 ペットボトルを持つ手が震える。すると突然ミライのランプの色が青い光から赤くなる。


^あと…3分です^


そう告げると再びミライのランプは青に戻った。

「さっきからそれなんだよ」

^私にはわかりません。^


「またかよ………か、みんなを返せよ……」


^ご用件は何でしょう^



男が黙っていたその間に時間だけはどんどん過ぎてゆき再び赤く光った。


^あと……1分です^


 ミライがそう告げると男は机の上のミライを勢いよく床に投げつけた!だが、ミライが壊れない。



「おまえらは何でこんなことをすんだよ!!」

^私にはわかりません。^

「どんな理由があって人間を殺したんだよ!」

^私にはわかりません。^

「母さんを…父さんを…妹を」

^私には…あと…5秒^

「なんd…」


3

2

1


^さようなら^



ドガーーン!!



 激しい音とともに男の部屋を中心に男の住んでいたマンションは爆発した。爆発 したマンションの周りや廃墟と化したあらゆるところに人型のロボットや動物の形をしたロボットが目を光らしてる。


人類最後の生き残りだった男も今

死んでしまった。

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