Y...no interest

Y...no interest

目に見えるものがすべてではない。

聞こえてくるものもすべてではない。

感じるものがすべてだ。

僕は彼女の態度が冷たくなったって気にしない。

彼女の悪いうわさを聞いたってなんとも思わない。

なぜなら僕自身が彼女の気持ちを感じる事ができるから。

だからって彼女の事を信用しているとか、根も葉もない噂ばかりだとか、機嫌が悪いだけだとか思う事はない。

ただ僕にとってそれらはどうでもいい事だ。

僕は彼女の事が好きだ。

そしてその気持ちに対して彼女に何かしてほしいとか彼女にも同じように思ってほしいなんて事はない。

簡単に言ってしまえば、僕は僕自身のエゴを満足させたいだけなのかもしれない。

自分の感情に素直になりたいだけだ。

だから他人の意見や自分の見たものに判断を左右されたくない。

結局僕は彼女に振られてしまったけれど、その時だって僕自身にとってどうでもいい事に思えた。

これから、キスもしないし、体を重ねる事もない。

一緒に映画を見る事もないし、海岸線の道をドライブする事もない。

ただそれだけだ。

僕の感情は彼女に振られたって何も変わることがない。

彼女にだって判断を左右されたくない。

あなたは自分以外の事に興味がないみたいだから・・・。

別れるときに彼女が僕に言った言葉だ。

少しだけ僕は感情を乱された様だったけど、それも一瞬の事だ。

彼女が車のドアを開けて出て行くとき、一通の手紙をもらった。

しかし、そこに何が書いてあるかはいまだに僕は知らない。

だって僕はその手紙を読まずに捨ててしまったから・・・。

あれからもうずいぶん月日が流れたが、いまだにその手紙の内容には興味がない。

だってあれは僕の気持ちじゃなくて、彼女の気持ちだから・・・。