17.スノウ
俺たちは全員で神聖な神殿に向かっている。
宿にて俺はスノウについて皆に話した。
「神聖な神殿ですか? イズモ様行ってみましょう」
ラミルの言葉に全員が強く頷いた。ありがとう。
どこにあるんだよ状態だったので道行く人々に聞いた。
「何だ少年何か用か?」
「神殿の場所を知らないか?」
「ああそれならこの先を真っ直ぐ行けばあるぜ」
「感謝する」
いいおっさんだった。凄く親切で丁寧に神殿までの道のりを教えてくれた。
それにしても寒い、寒すぎる。安そうな布の服では寒いんだよな。
後で服を購入しよう。お金ならあるしな、少し宿代に消えたが。
途中アイテムショップを見つけた。寄りたい気分だったが誘惑に打ち勝った。
そして俺たちは神聖な神殿に到着した。
おお神聖な神殿って感じがする。雪が神殿に降り注いでいる。だが決して雪に埋もれることはない。
俺たちは神殿の中に足を踏みいれると、広い広い真っ白な広間に出た。
「綺麗ですね」
「綺麗ね」
アフィアとミラが神殿の中の綺麗さに目を奪われていた。
ミリアははしゃいでいる。ラミルは広間の床を触って感触を確かめていた。
いや本当に綺麗だな。そして誰か大きな椅子に座っている。
「やっと来てくれましたね、私がスノウです」
「お前か雪を降らしているの」
本当に真っ白な肌の美少女だ。純白なイメージの美少女だ。
地球で言えばアルビノのようだな。
「雪を降らし続けるのに疲れました。私の代わりに雪を降らすか、私を
は!? なんで上から目線なんだよ。俺は頼まれてる方なのに。まあ可愛いから許してやろう。
真っ白なショートカットに真っ白の瞳の色。真っ白なドレスを着用している。ドレスって寒くないのだろうか?
一応スノウを鑑定してみるか。
「スキル発動、鑑定スキル」
『畏まりました。何を鑑定なさいますか』
「スノウを鑑定する」
『畏まりました。スノウですね。ステータスボードに反映致します』
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ステータス
レベル:30000
名前:スノウ
種族:人族
武器:雪剣
防具:白いドレス
職業:剣士
攻撃力:40000
防御力:15000
魔法力:600000
俊敏性:12000
幸運 :30000
ノーマルスキル
:武具スキル
:身体強化スキル
:剣の舞
レアスキル
:
※雪を魔法力が尽きるまで永遠に雪を降らすことが出来る。降らした雪を自在に操ることが可能。
:テレパシー
※相手の脳内に直接語りかけることができる。
エクストラスキル
:クリプトビオシス
※過酷な環境下でも生き残ることが可能。例:火山地帯や深海の中など。
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意外と強かった。俺が想像しているよりずっと。そして幸運高すぎ、羨ましい。
武器の雪剣は見た目も名前もかっこいいな。
そしてあったあった雪を降らすスキルが。やはりスキルで雪を降らしていたのか。
どれくらい雪を降らしているのか知らないが、魔法力が他の数値と比べても滅茶苦茶高い。
結構長い間雪を降らしていたんだろうな。これは大変だ。
恐らく限界が来たんだろうな、魔法力に。
「条件がある。俺の仲間になれ、その代わり俺が雪を降らし続けてやる」
滅茶苦茶美少女だからな、胸はあまり大きくないが。ハーレム要員には必要だろう。
「分かりました。仲間になります、その代わりに雪を降らしてくださいね」
「ああ交渉成立だ」
だが俺はある疑問が頭に浮かんだ。別に雪を降らす必要なくね。雪の都市スノータウンがなくなっても何か困ることってあるのか? いやあるのか、観光名所だもんな。
まあこの都市が無くなると困る人も出てくるだろうし、雪を降らせ続けようではないか。
「なあ何でこの都市で雪を降らせようと思ったんだ?」
「元々雪が降る美しい都市だったんですがある時を境に雪が全く降らなくなりました。それで旅人だった私は親切心から雪を降らせてあげたんです。私は雪を降らせることができましたから」
「だけど限界が来たと」
「はい流石に疲れました。なので魔法力が高い人を探してテレパシーを送りました」
成る程ね。凄い心の優しいやつだな。雪が降らなくなった原因は何だろうか?
マリアに聞いてみよう。
「おーいマリア起きてるか?」
「起きてますよ。今インディーゲームをプレイしていました。意外と小粒なゲームも楽しいものですね」
またゲームかよ!? 完全なゲーマーだな。プレイするジャンルも幅広いし。前世の俺も学生時代はよくゲームをしたものだ。
「それで何の用ですかイズモさん?」
「雪が降らなくなった原因って分かるか?」
「システムエラーですね。イズモさんがいる世界は不安定なシステムでバグもありますので」
完璧な世界じゃねえのか。異世界なのにゲーム世界そっくりだもんな。
「分かったありがとう」
「はいはいいつでも相談に乗りますよ」
マリアって駄女神だけど、見た目も俺と変わらない人間だし、美少女だし、意外とありかもしれない。
さてスキルを奪うか。
「スキル発動、
『どのスキルを奪いますか』
=================
奪取可能なスキル
ノーマルスキル
:武具スキル
:身体強化スキル
:剣の舞
レアスキル
:
:テレパシー
エクストラスキル
:クリプトビオシス
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便利そうなスキルが結構あるが、あまり奪いすぎるとステータスボードがごちゃごちゃするし、何より仲間の弱体化を招く。
俺が守ればいいが、別行動をした時などが心配である。という事で今回は
「
『畏まりました。では奪取したスキルをステータスボードで確認してください』
「ステータスオープン」
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ノーマルスキル:基本属性魔法スキル
ノーマルスキル:エネルギーチャージ
ノーマルスキル:生産スキル
ノーマルスキル:鑑定スキル
★レアスキル:
レアスキル:
レアスキル:錬金術
エクストラスキル:ダンジョンマスター
エクストラスキル:魔獣使い
ユニークスキル:
====================
おおステータスボードがさらに見やすくなったな。前はスキル説明が一々書かれていたが、今回はコンパクトにまとめられている。
そして★マークがついている。恐らく新しくゲットしたスキルの目印だろう。
マリアのお陰かな。後でお礼の言葉でも送るか。
そして俺は
「スキル発動、
『畏まりました。雪を降らす範囲を設定して下さい』
降らす範囲!? そんな設定もできるのか。これ世界中に雪を降らせられるな。
「スノータウン全域に」
『畏まりました。範囲を設定いたしました。変更があればお呼び下さい』
こうして俺は無事にこのスノータウンに雪を降らすことに成功した。
「ありがとうございます。あの名前は?」
「イズモでいいよ、宜しくなスノウ」
「はい、お礼に幸運の種を差し上げます」
「ありがとう」
ラッキー。幸運の種二つ目をゲットしたぞ。
後で使おう。
こうして俺の仲間にまた一人パーティメンバーが加わった。
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