教室の詩


四角い箱の中。並ぶ机と椅子。

甲高いあの子の笑い声と走り回る男の子。


昔から逃げ道がない気がしていた。

視線が私を刺していく。


ここは酸素が足りない。

魚のようにパクパクと口を開けて

生きているような、そんな気がする。


息苦しい、と思っている人は

どのくらいいるのだろうか。教えて欲しい。


きっと教室は金魚鉢のようなもので、

みんながみんな、泳いでる。


逃げる、なんて考えたことあったの?


言葉の羅列で攻撃し続ける私たち。

回避出来ない銃の乱射。

溢れ出る赤い血。


傷ついた、と言ってしまえば

私の傷は安っぽいものに堕ちてしまう。


不幸という言葉は君を不幸にするよ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る