~29話 追加設定資料

【追加登場人物】

 ○ ニシハ・クシーマ

   子爵様。厳密にはカーケ子爵ニシハ・クシーマ卿。

   言わずと知れたシンハ君のお父様。

   彼が貧乏になったのは十数年前、領地内のミセン山が噴火した際、

  財産をなげうって領民救済に努めたからである。そのため領民からの

  人望は高いが、未だに貧乏(ただし、29話時点)。

   また話の中では頼りないように見えるが、現場の軍人としてあるいは

  領主としては実はなかなかの人物。ただし細かい計算とかそういった事

  は苦手。あとは文官とか偉い人も極めて苦手。


 ○ バイ・リーン

   算術の先生。52歳。現在、ミタキに教えられた微分・積分のおかげで

  お悩み中。その後ミタキに対数という概念も教わってやっと微積をある

  程度把握し、秋の学会で発表した。


【そのほか設定等】

 ○ 重さ、長さの単位

  ● 重さ

    1軽=60g  100軽=1重=6kg

  ● 長さ

    1指=1cm  200指=1腕=2m 1離=1000腕=2km


 ○ イーツクシマ

   ウージナの南方に所在する漁村。夏はやや暑く乾燥し、冬は雨が多く

  比較的涼しい。また海に近く塩害もあるので出来る農作物は麦の仲間で

  は大麦くらい、他も塩害に強い作物しか育たない。

   そんな訳で作物は飼料用の大麦や夏野菜(トマト・ナス等)が主力。

  他は畜産業(養鶏が多い)と沿海漁業が産業の主力。


 ○ この国の食物・料理等

  ● 調味料・味付け

    甘味は蜂蜜の他は全て輸入で高価な為あまり用いられない。また漁

   業もある程度沖に出ると他国の私掠船が出るので沿海のみ。ただし酪

   農や畜産は国内にそこそこ盛んな地域があり、また魔法により冷蔵保

   存・冷蔵運搬が可能なため肉・乳製品はかなり出回っている。

    調味料は食塩の他、魚醤、酢(果実酢メイン)、あとは生姜等。

    結果、料理は煮物で塩味ベースのものが多い。またバター等乳製品

   も多く使われこってりした物も多くみられる。


  ● 代表的な料理

   ・ シチュー

     チキン、ポークともによく使われる。乳製品を多く使った白いク

    リームシチューは定番のひとつ。

   ・ ラタトゥイユ

     夏に多い人気のある煮物。夏野菜をあるだけ入れるのが定番。

     ただウージナにはニンニクは無いので、香辛料としてレモン塩

    (ゆず胡椒に近いもの)を使用する。

   ・ アクアパッツア

     海鮮が豊富なこの地方ならではの煮物。要はトマト入り海鮮鍋。

     ただしこの地方にニンニクは無いのでタマネギ等を使用。

   ・ 小魚フライ

     アジやサバの小魚を揚げてレモン塩で食べる。二度揚げしている

    ので骨まで食べられる。海岸沿いで初夏から秋までよく食べられる

    料理(というか、間食やおつまみ)のひとつ。

   ・ 揚げ肉

     ビーフ、ポーク、チキンどれも良く揚げられる。揚げる油は牛脂

    またはラードが主。これは動物油が植物油より安価なため。

   ・ 主食

     主食は小麦のパン(発酵させたもの。いわゆるカンパーニュ風の

    パン)が多く、北部ではジャガイモも良く食べられる。

     また大麦を潰した押麦の粥も庶民には一般的。


  ● そのほか

    酒は葡萄酒が主体で、他に林檎酒等の果実酒もある。蒸留酒も少な

   いが存在する。


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