杉浦ヒナタさんの楚漢争覇の時代を扱った小説では四作目。今回の主役は韓信でしたが変わらずおもしろかったです。
特に史実のエピソードをオリジナルの解釈で書くというところは継承しつつ、それが韓信のエッチな妄想に関係するというのがおもしろい。
個人的には韓信の股くぐりの仰向けシーンが最高ですね(笑)
今後も楚漢争覇はもちろん他の時代のも楽しみにしております。
あと細かいことなのですが、小説ごとのキャッチコピーの色分け。歴史物は緑色だったのが今回は青なのには何か意味が?
作者からの返信
本当は、その股くぐりのシーンだけ描ければいいかなと思って書き始めたのですが、(でもそれじゃ、ただの変態ですね)ついつい、11話まで伸びてしまいました。
色分けですが、これは例によってわたしのボーンヘッドです。途中で気がついていたんですけど、捜していただく人が迷われるかなと、そのままにしていました。今回完結したので、他のと合わせようかと思います。
よく見ていただいていて嬉しいです。(笑)
項羽と劉邦の戦いというか、秦の滅亡から漢の建国は、中国史の中でも、不思議というか、予測のつかない展開をするなと思います。
他の王朝は滅ぶべくして自滅しているし、勝った方も勝つべくして勝った気がするのですが、あれだけの大改革をして国制を整えた秦が、あまりにもあっけなく滅びるのも不思議だし、項羽が負けたのも、韓信があっけなく殺されたのも不思議です。
後知恵で、人望がなかった、決断力がなかった、論功行賞が不公平だったというのは簡単ですが、劉邦の勝ち目は、ほとんどなかったんじゃないかと思います。
勢いというのは、恐ろしいなと思います。
作者からの返信
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
三国時代と較べると、やや知名度の低い時代ですが、そのぶん、まさに妄想を拡げる余地があると思います。
劉邦に関しては50万以上の兵で彭城を攻めたのに、項羽に木っ端微塵にやられちゃったりして、普通ならそこで終わりだろと思うのですが。
ほんとうに不思議で、面白い時代です。
貂蝉といい、この物語のヒロインといい、しぶとく生き残る。
華と散るなんてしないことに、杉浦様の独特の女性像がうかがえます。
かくいう海石榴は、ヒロインはだいたい殺します。
女殺しの海石榴と言われたことがありました(笑)。
作者からの返信
女殺し……、一度いわれてみたいです。(笑)
なぜでしょう。うちの女性はみんな強過ぎて、殺そうとしても絶対に死にそうにない人たちばかりですね、そう言えば。
華陀師妹など、真っ二つに両断したら二人になって蘇りそうですし。
いったい何が影響しているのやら。
その分、男の登場人物を殺すのに、何の躊躇いも無いですけどね。(笑)