~魔王復活?~

 「ぐふふふふ!魔王様復活じゃ!」


 「あ~あ、調子に乗って鬱陶しい。連れて帰ってくるんじゃなかった……」


 「やっぱり、余がいないと始まらんな。魔王軍なんだから当然だな。ぐふふ」


 「何かあった時に責任取らすために呼び戻したのに……。ま、いいか。好き勝手にやるのはいつものことだし」


 「さてさて、余が復帰したとなれば、いよいよカノンとの決着をつけねばならんな。何か良い案はあるかな?」


 「散々ぼこらたくせに生意気言って……」


 「はい!サリィ君。意見があるならはっきり言いましょう!」


 「……(怒)」


 「魔王様。よろしいでしょうか?」


 「おお、リンド。苦しゅうない。申してみよ」


 「はぁ。かの預言者を自称する者と、カノンに付き従う少年が持つ謎の力。このリンドがしかと見た印象と魔王様の話を総合して考えると、やはり同じものではないかと思われます」


 「それじゃ。あの少年はその謎の力を使って余をフルボッコ……じゃなかった、余に多少の傷を与えた」


 「左様でございましな。ですから、今度はかの預言者をカノンに当たらせるが得策かと」


 「ふむ。名案じゃな。サリィ、どう思う?ん?サリィがおらんではないか?」


 「これはしたり!まったく風船のような女じゃな」




 「はぁ……。これ以上は付き合ってられないわ。でも、あの少年の力、ますます物にしたくなってきたわ」

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