盲目的なひと。
Lⓣ
プロローグ。
「ねえねえ、2-3の教室ってー、…幽霊、出るらしいよー?なんか首吊り自殺した霊だとか!」
「そうですか。」
友人の戯言を聞き流し、教室のドアを開ける。二年三組。普段から部活で借りている、いつもの教室だ。
入部して早2年。大分慣れてきたし、部員不足で僕しかいなかったこの部にも、後輩が入ってきた。
新入生ではあるが経験者であり、先輩である僕よりもずっと上手な後輩だった。
それでも僕のことを尊敬してくれる、良い後輩だった。
そして、そういう事に疎い僕でさえ薄々感づけるぐらいには、僕のこと
……これは、そんな彼女と僕の話。
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