I...seasons

床町宇梨穂

I...seasons

君との思い出は僕の宝物。

君と別れるときにはこう言いたいと思っている。

嘘でもなんでもいいからそう言いたいと思っている。

たった二つの季節を一緒に過ごしただけなのに、もう僕は君と別れる時のことを考えてしまっている。

君は嘘吐きだ。

性格も素直じゃない。

言い訳が多い。

口癖は、だるい・・・。

八方美人。

浮気性。

電話番号をすぐ変える。

昔の男にすぐ連絡する。

僕の知らない男と出かける。

言い出したらきりがない。

でも僕はそんな彼女が大好きだ。

嘘吐きなんじゃなくて、作り話が上手なだけだ。

素直じゃないのではなく、強がりなだけだ。

言い訳が多いんじゃなくて、論理的に話をするだけだ。

口癖は、体調が悪いだけだ。

八方美人じゃなくて社交性があるだけだ。

浮気性じゃなくて寂しがり屋だ。

電話番号だって古くなったら変えるべきだ。

昔の男は、ただの友達だ。

いろんな人と知り合いになったほうがいいに決まってる。

彼女の事が大好きだけど、同じ季節を二度と二人で過ごすことはないだろう。

あと二つの季節を一緒に過ごしたら、君とのことは思い出になる。

そしてそれは僕の宝物だ。

また僕の好きな季節が音も立てずにやってくる。

君の気持ちもそっと僕の心にやって来ればいいのに・・・。

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I...seasons 床町宇梨穂 @tokomachiuriho

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