とあるオタクの恋愛物語(ラブフィクション)

マサキング

プロローグ

 『推し』―それは、俺たちオタクにとって神様のような存在である。

 

 推しのためにオタクは汗水たらしお金を稼ぎ、推しのグッズを手に入れるために時には気の遠くなる程の列に並び、ライブに当選するためにCDやDVDを何十枚何百枚も積む人がいる。中には自分の生活を削ってでも推しのために生きている人もいるだろう。

 

 まさに命懸けだ。

 

 俺、大空颯太は普通の大学に通い友達とダベって、学校が終われば普通にアルバイトして、稼いだバイト代で普通にオタクしている。そんなどこにでもいそうな普通な俺に夢のような出来事が起きていた。颯太の腕の中に……


―え?推しがいる!?―



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