お嬢様の護衛

@GHOSTEYE

第1話

大阪市内にある有名私立学校山王学園は、文武両道を掲げており、学力も部活動の成績も全国トップクラスの高校である。

しかし、それはあくまで特進科の者だけであり、その多くは特別推薦や名家の者が過半数を占めている。

今回の主人公である、轟勇治とどろき ゆうじは特進科の下の標準科所属のごくごく普通の男子高校生であり、体力に自信がある以外は普通の生徒であるはずだった、2年生初日に教室へあの女が来るまでは…


「ふぁ〜眠い」

あくびをしながらいつもの通学路を歩いて登校する4月の初旬、通い慣れた道を1人歩く

「自分から望んで入学したからってなんでこうも学校めんどくさいんだろうなぁ」

人気の無い道から駅に近づくにつれ徐々に人が増え、活気のある街並みが近づいてくる。

元々俺は東京の方で住んでいたが、親の転勤があり高校入学と同時に大阪へ引越してきた。

高校入試は家から近いからとゆう単純な理由で山王学園に決めたのだが、特進科では無いとはいえ、標準科もそこそこ頭がいいので、受験勉強は少し苦労したがなんとか合格した。

駅の改札を抜けたところで、ホームに電車が滑り込んでくる音がする、駆け足気味に階段をのぼり、1番近いドアから乗り込む。

山王学園は自宅の最寄り駅から電車で4駅である。電車内も山王の制服を着る生徒が多く

その中の1人が気づいて近づいてくる

「よっ、勇治。おはようさん」

「おう、ヒデか。おはよ」

高校入学からつるんでくれている。ヒデこと前田秀樹まえだ ひできである。標準科の中では頭は良いし顔もいいが、少し運動音痴な所が残念なやつだ

「2年でも同じクラスになれたらいいなぁ」

「俺は2年も同じとか嫌だね」

「うわっ、酷い言い様やな」

そんな会話をしていると、車掌のアナウンスが、学園最寄りの駅に着いたことを知らせる。

ドアが開くと同時にいっせいに溢れ出す生徒

みんなが学園へと向かうため改札を抜けていく。

その中で1人改札前であたふたとする女子生徒がいた、

何を隠そうこいつが全ての元凶になる女だということは、この時まだ知りもしなかった





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